解説を交えながら法華経を読もう

解説を交えながら、法華経をわかりやすく現代語訳することを目指しています。何より、法華経には何が書いてあるかを知っていただきたいと願っています。数日に一回程度、アップして行くつもりです。訳者については、http://nozomichurch.net/ をご覧ください。

法華経 現代語訳 52

その時、下方にある多宝仏の国から、智積(ちしゃく)という名の菩薩が来て、多宝仏に次のように申し上げた。 「そろそろ本土にお帰り下さい。」 (注:「見宝塔品」にあったように、多宝塔と多宝如来は地面から現れ出た。つまり、多宝如来の仏国土は「下方…

法華経 現代語訳 51

妙法蓮華経 提婆達多品 第十二 その時に仏、多くの菩薩、および天や人や出家者や在家者のすべてに次のように語られた。 「私は、過去の無量の劫の中において、法華経を求めることに、たゆむことはなかった。多くの劫の中において、常に国王となって、願を発…

法華経 現代語訳 50

その時に世尊は、再びこの内容を述べようと、詩偈の形をもって次のように語られた。 「聖なる主である世尊は 遠い過去に滅度されても 宝塔の中におられ この教えのために来られた 人々は教えのために努めないことがあろうかこの仏が滅度され 数えることがで…

法華経 現代語訳 49

その時、釈迦牟尼仏は、分身の諸仏を受け入れるために、あらゆる方角の二百万億を千億倍した数の国を、みな清らかな国と変えられた。そこには、地獄、餓鬼、畜生、および阿修羅などの悪しき世界はなかった。また多くの天や人を他の国土に移した。変えられた…

法華経 現代語訳 48

大楽説菩薩は、仏に次のように申し上げた。 「世尊よ。私たちは世尊の分身の諸仏を見て、礼拝し供養させていただきたいです。」 その時、仏が白毫(びゃくごう・仏の眉間にある白い毛の渦)から光を放つと、たちまち東方にある、大河の砂を五百万億の千億倍…

法華経 現代語訳 47

妙法蓮華経 見宝塔品 第十一 その時、仏の前に多くの宝によってなる塔があった。高さも縦横の長さも、測ることができないほどであった。地面より現れ出て、空中に留まった。この塔は、さまざまな宝物をもって荘厳に飾られていた。そして五千の欄かんがあって…

法華経 現代語訳 46

その時に仏は、また薬王菩薩摩訶薩(まかさつ・偉大な菩薩という意味)に語られた。「私の語る経典は無量千万億であり、それらはすでに説かれ、今説かれ、これから説くであろう。しかしその中において、この法華経は最も信じることが難しく、理解することが…

法華経 現代語訳 45

妙法蓮華経 法師品 第十 その時に世尊は、薬王(やくおう)菩薩を代表とし、八万人の菩薩たちに次のように語られた。 (注:ここからは、第十章目にあたる『法師品(ほっしほん)』である。法華経の成立史を考える時、最も注目されるのが、釈迦が誰と語って…

法華経 現代語訳 44

妙法蓮華経 授学無学人記品 第九 その時、阿難(あなん)と羅睺羅(らごら)は、このように思った。 「私たちも授記が与えられれば どんなにうれしいことだろう。」 (注:ここからは、第9章めである『授学無学人記品(じゅがくむがくにんきほん)』である…

法華経 現代語訳 43

その時、世尊は再びこの内容を述べようと、詩偈の形で次のように語った。 「多くの僧侶たちよ よく聞くがよい この仏の弟子の道は 方便を学んだために 常識的な思考では理解することはできないのだ ある人々が 劣った教えを願って 大いなる智慧を求めようと…

法華経 現代語訳 42

妙法蓮華経 五百弟子受記品 第八 その時に富楼那弥多羅尼子(ふるなみたらにし・略して富楼那という)は、仏からこの智慧と方便について詳しく説かれた説法を聞き、さらに、多くの大弟子に、最高の悟りを得るという授記が与えられたこと、また前世の因縁を聞…

法華経 現代語訳 41

その時、世尊は再びこのことを述べようと、詩偈をもって次のように語られた。 「大通智勝仏は 十劫の間道場に座しておられたが 最高の悟りを得ることはできず 仏の道を成就することはなかった 多くの天の神や龍王 阿修羅たちは 常に天の花を降らして その仏…

法華経 現代語訳 40

「多くの僧侶たちよ。私はこのように沙弥であった時、数えることのできないほどの多くの衆生を教化した。私に従って教えを聞いた衆生は、最高の悟りを得るように導かれたのである。この多くの衆生は、今も声聞である者もいるが、私は常に最高の悟りを得るよ…

法華経 現代語訳 39

「仏が、天や人や大衆の中において、この教えを説かれた時、六百万億の千億倍の人々は、すべてのものへの執着を断ち切ったために、煩悩からの解放を得て、みな深く妙なる禅定やさまざまな神通力を得て、また貪欲から離れるための瞑想を得た。仏の第二、第三…

法華経 現代語訳 38

「その時、大通智勝如来は、あらゆる方角の梵天王をはじめ、十六王子の願いを受け、即時に、四諦(したい)と十二因縁(じゅうにいんねん)の教えを説いた。僧侶や婆羅門、もしは天、魔、梵天および他の世の人が説くことのできない教えである。つまり次の通…

法華経 現代語訳 37

「その時、大通智勝如来は黙ってこれを許された。また僧侶たちよ。東南方の五百万憶の国土のあらゆる梵天王は、各々の宮殿が、まばゆいばかりの光明に包まれ、今までになかったほど光輝いていることを見て、躍り上がるほど喜んだ。このため、多くの梵天王が…

法華経 現代語訳 36

「その仏がまだ出家していない時、十六人の子供がいた。一番目の子の名前は、智積(ちしゃく)と言った。子供たちには、さまざまな珍しい遊具などがあったが、父がこの上ない悟りを開いた、ということを聞いて、それらすべてを捨てて、仏である父のもとに行…

法華経 現代語訳 35

妙法蓮華経 化城喩品 第七 仏は多くの僧侶たちに次のように告げられた。 「人が数えることも想像することもできないほどの過去に、仏がいた。大通智勝(だいつうちしょう)如来という。その国を好成(こうじょう)と名付け、その仏の現われる劫を大相(だい…

法華経 現代語訳 34

妙法蓮華経 授記品 第六 その時、世尊はこの偈を説き終って、多くの大衆に告げて、次のように語られた。 「私の弟子の摩訶迦葉は、未来世において、三百万憶の諸仏世尊に仕え、供養し師事し敬い讃嘆して、広く諸仏の無量の大いなる教えを説くことになろう。…

法華経 現代語訳 33

その時、世尊は再びこの内容を述べようと思われ、詩偈の形にして次のように語られた。 「存在に対する迷いを破る教えの王である仏は この世に出現され 衆生の求めに応じて さまざまに教えを説かれる 如来は尊く 智慧は深遠であり 長い間 そのことを秘められ …

法華経 現代語訳 32

妙法蓮華経 薬草喩品 第五 その時世尊は、摩訶迦葉(まかかしょう)および多くの大弟子たちに、次のようにおっしゃった。 「よろしい、よろしい。迦葉よ。よく如来の真実の功徳について説いたものだ。誠にその通りである。如来にはまた、数えることのできな…

法華経 現代語訳 31

「私たちが劣った教えを願っていることを知られ 仏は『あなたたちは仏になる』とは言われなかった しかも仏は 私たちは多くの煩悩を断ち切った小乗の声聞だと説かれた そして仏は私たちに 最上の道を修習する者は仏になると説けと言われた 私たちは仏の教え…

法華経 現代語訳 30

「世尊よ。この大富豪の長者は、すなわち如来のことです。私たちは仏の子です。如来は常に私たちを子だとおっしゃっています。世尊よ。私たちは、苦しみ自体の苦しみや、楽がなくなる時に生じる苦しみや、すべての存在そのものから来る苦しみなどにより、生…

法華経 現代語訳 29

妙法蓮華経 信解品 第四 その時、須菩提(しゅぼだい)と摩訶迦旃延(まかかせんねん)と摩訶迦葉(まかかしょう)と摩訶目揵連(まかもっけんれん)は、仏から聞いた驚くべき教えと、世尊が舎利弗に最高の悟りを開いて仏となると授記したことについて、尊い…

法華経 現代語訳 28

「私は教えの王であって、教えにおいては自在である 衆生に安穏を与えるために この世に現われた 舎利弗よ 私の不動の教えは 世に益を与えるために説かれている あちらこちらで みだりに宣伝するようなことはないようにせよ もし聞きたいという意思を示す者…

法華経 現代語訳 27

仏は重ねてこのことを述べようとされ、詩偈によって次のように語られた。 「例えば ある長者がひとつの大邸宅を持っていたとする その家は古くなっており また傷みも激しかった 家全体が傾いており 柱の基礎は朽ち 梁や棟は傾き 家の基礎も崩れ 垣根は壊れ …

法華経 現代語訳 26

「その時、子供たちは、それぞれその大きな車に乗って驚嘆したが、最初の話のものとは違っているので、不思議に思った。 舎利弗よ。あなたはどう思うか。この長者がそれぞれに、同じ大きな宝の車を与えたことは、嘘をついたことになるであろうか。」 舎利弗…

法華経 現代語訳 25

その時、仏は、舎利弗に次のように語られた。 「私は先ほど、諸仏世尊のあらゆる因縁や比喩や言葉によって、方便して教えを説くことは、みな最もすぐれた悟りのためだと言わなかったであろうか。この多くの教えは、みな菩薩を教化するためのものだ。しかも舎…

法華経 現代語訳 24

その時、世尊は再びこのことを詩偈の形で述べようと、次のように語られた。 「舎利弗は 来世に 普遍的な智慧を持つ仏となり その名を華光という まさに多くの人々を悟りに導くであろう 数えきれないほどの仏たちを供養し 菩薩の修行と力などの功徳を満たして…

法華経 現代語訳 23

その時 仏は次のように舎利弗に語られた。 「私は今、天や人や僧侶やバラモン教の人々などの大衆に告げる。舎利弗は、過去の二万憶の仏のもとにおいて、この上ない道のために教化されてきた。そして実は、それはみな私が舎利弗を導いたのだ。この世において…