法華経の現代語訳と解説

解説を交えながら、法華経をわかりやすく現代語訳することを目指しています。何より、法華経には何が書いてあるかを知っていただきたいと願っています。数日に一回程度、アップして行くつもりです。訳者については、http://nozomichurch.net/ をご覧ください。

法華経 現代語訳 67

妙法蓮華経 法師功徳品 第十九 (今回からは、第19章目にあたる『法師功徳品(ほっしくどくほん)』である。法師とは、以前にもあったが、法華経を受け保つ者を指す。つまり、法華経を受け保ち、それを人に説く者自身に、どのような功徳があるか、という内…

法華経 現代語訳 66

妙法蓮華経 随喜功徳品 第十八 (注:今回は、第十八章目にあたる『随喜功徳品(ずいきくどくほん)』である。「随喜」とは、法華経においてはこの経を聞いて喜ぶことであり、すでに前の章である『分別功徳品』に、この随喜の功徳についても述べられていた。…

法華経 現代語訳 65

(注:今回は、『分別功徳品』の後半となる。以前も述べたが、法華経は、伝統的な解釈においては、前半の迹門(しゃくもん)と後半の本門(ほんもん)の二つに分けられる。そして、迹門も本門もさらに、正宗分(しょうしゅうぶん)と流通分(るつうぶん)の…

法華経 現代語訳 64

妙法蓮華経 分別功徳品 第十七 (注:今回から、十七章目にあたる『分別功徳品(ふんべつくどくほん)』である。「分別」とは、ここまで多く見られた言葉であるが、そもそもこの言葉には「わきまえる」という意味がある。仏の本当の寿命は永遠なのだ、という…

法華経 現代語訳 63

その時に世尊は、再びこの内容を述べようと、詩偈の形をもって次のように語られた。 「私は仏になって今まで その経て来た劫の数は無量であり 百千万億年を測り知れないほど倍にした長さである その間常に教えを説いて 無数億の衆生を教化して 仏の道に入ら…

法華経 現代語訳 62

例えば、智慧が豊かで、薬の知識が豊富で、よく多くの病を治す良医がいたとする。その人の子供たちは多く、十、二十、あるいは百人以上だったとする。ある時、用事があって遠い国に出かけた。その間に子供たちは毒薬を飲んでしまい、苦しんで地に転げまわっ…

法華経 現代語訳 61

多くの良き男子たちよ。如来は、劣った教えを願う、徳の薄い汚れが重い衆生見るならば、その人のために、『私は若い時に出家して、後に最高の悟りを得たのだ』と説くのである。しかし、私は仏になってから今まで、実に膨大な年月を経て来たことは、すでに述…

法華経 現代語訳 60

妙法蓮華経 如来寿量品 第十六 (注:いよいよ今回から、第十六章目の『如来寿量品(にょらいじゅりょうほん)』に入る。天台宗では、迹門の『方便品』と本門の『如来寿量品』を同等か、どちらかと言えば、迹門の方を重要視するが、日蓮宗と日蓮系の諸宗教は…

法華経 現代語訳 59

その時に釈迦牟尼仏は、弥勒菩薩に次のように語られた。 「良いことだ、良いことだ。阿逸多(あいった・弥勒菩薩の別名)よ、よく仏にこの大いなることを尋ねた。あなたたちはまさに共に一心に精進の鎧を着て、堅固なる心を起こすべきである。如来は今、諸仏…

法華経 現代語訳 58

その時に弥勒菩薩、および大河の砂の数を八千倍したほど多くの菩薩たちは、みな次のように思った。 「私たちは昔より今まで、このような大いなる菩薩たちが、地より涌き出して、世尊の前にあって合掌し供養して、如来に挨拶をするようなことは、見たことも聞…

法華経 現代語訳 57

妙法蓮華経 従地涌出品 第十五 (注:今回からは、第十五章目にあたる『従地涌出品(じゅうじゆじゅつほん)』となる。伝統的な法華経の解釈では、法華経を前半と後半に分け、前半を迹門(しゃくもん)と名付け、後半を本門(ほんもん)と名付けるということ…

法華経 現代語訳 56

また文殊師利よ。大いなる菩薩が、後の末の世の、教えが滅びようとしている時に於いて、法華経を受け保とうとする者は、在家、出家の人の中において、大いなる慈しみの心を起こし、菩薩ではない人の中において、大いなるあわれみの心を起こして、まさに次の…

法華経 現代語訳 55

(注:本文には明記されていないが、ここからは第二の「口」の安楽行についてである。) 「また文殊師利よ。如来の滅度の後に、末法の中において、この経を説こうとするならば、まさに安楽行に基づいて歩むべきである。口で教えを説き、書かれた書物を読む時…

法華経 現代語訳 54

妙法蓮華経 安楽行品 第十四 その時に、文殊師利法王子菩薩摩訶薩(=文殊菩薩)は、仏に次のように申し上げた。 「世尊よ。この多くの菩薩たちは大変尊い者たちです。仏を敬い従うために、大いなる誓願を立てました。後の悪しき世において、この法華経を守…

法華経 現代語訳 53

妙法蓮華経 勧持品 第十三 その時に大いなる薬王菩薩と大楽説菩薩は、二万の付き従う菩薩たちと共に、みな仏の前において、次のように誓って言った。 「ただ願わくば世尊よ。ご心配なさらないように。私たちは仏の滅度の後に、まさにこの経典を保ち、読誦し…

法華経 現代語訳 52

その時、下方にある多宝仏の国から、智積(ちしゃく)という名の菩薩が来て、多宝仏に次のように申し上げた。 「そろそろ本土にお帰り下さい。」 (注:「見宝塔品」にあったように、多宝塔と多宝如来は地面から現れ出た。つまり、多宝如来の仏国土は「下方…

法華経 現代語訳 51

妙法蓮華経 提婆達多品 第十二 その時に仏、多くの菩薩、および天や人や出家者や在家者のすべてに次のように語られた。 「私は、過去の無量の劫の中において、法華経を求めることに、たゆむことはなかった。多くの劫の中において、常に国王となって、願を発…

法華経 現代語訳 50

その時に世尊は、再びこの内容を述べようと、詩偈の形をもって次のように語られた。 「聖なる主である世尊は 遠い過去に滅度されても 宝塔の中におられ この教えのために来られた 人々は教えのために努めないことがあろうかこの仏が滅度され 数えることがで…

法華経 現代語訳 49

その時、釈迦牟尼仏は、ご自分の分身の諸仏を受け入れるために、あらゆる方角の二百万億を千億倍した数の国を、みな清らかな国と変えられた。そこには、地獄、餓鬼、畜生、および阿修羅などの悪しき世界はなかった。また多くの天や人を他の国土に移した。変…

法華経 現代語訳 48

大楽説菩薩は、仏に次のように申し上げた。 「世尊よ。私たちは世尊の分身の諸仏を見て、礼拝し供養させていただきたいです。」 その時、仏が白毫(びゃくごう・仏の眉間にある白い毛の渦)から光を放つと、たちまち東方にある、大河の砂を五百万億の千億倍…

法華経 現代語訳 47

妙法蓮華経 見宝塔品 第十一 その時、仏の前に多くの宝によってなる塔があった。高さも縦横の長さも、測ることができないほどであった。地面より現れ出て、空中に留まった。この塔は、さまざまな宝物をもって荘厳に飾られていた。そして五千の欄かんがあって…

法華経 現代語訳 46

その時に仏は、また薬王菩薩摩訶薩(まかさつ・偉大な菩薩という意味)に語られた。「私の語る経典は無量千万億であり、それらはすでに説かれ、今説かれ、これから説くであろう。しかしその中において、この法華経は最も信じることが難しく、理解することが…

法華経 現代語訳 45

妙法蓮華経 法師品 第十 その時に世尊は、薬王(やくおう)菩薩を代表とし、八万人の菩薩たちに次のように語られた。 (注:ここからは、第十章目にあたる『法師品(ほっしほん)』である。法華経の成立史を考える時、最も注目されるのが、釈迦が誰と語って…

法華経 現代語訳 44

妙法蓮華経 授学無学人記品 第九 その時、阿難(あなん)と羅睺羅(らごら)は、このように思った。 「私たちも授記が与えられれば どんなにうれしいことだろう。」 (注:ここからは、第9章めである『授学無学人記品(じゅがくむがくにんきほん)』である…

法華経 現代語訳 43

その時、世尊は再びこの内容を述べようと、詩偈の形で次のように語った。 「多くの僧侶たちよ よく聞くがよい この仏の弟子の道は 方便を学んだために 常識的な思考では理解することはできないのだ ある人々が 劣った教えを願って 大いなる智慧を求めようと…

法華経 現代語訳 42

妙法蓮華経 五百弟子受記品 第八 その時に富楼那弥多羅尼子(ふるなみたらにし・略して富楼那という)は、仏からこの智慧と方便について詳しく説かれた説法を聞き、さらに、多くの大弟子に、最高の悟りを得るという授記が与えられたこと、また前世の因縁を聞…

法華経 現代語訳 41

その時、世尊は再びこのことを述べようと、詩偈をもって次のように語られた。 「大通智勝仏は 十劫の間道場に座しておられたが 最高の悟りを得ることはできず 仏の道を成就することはなかった 多くの天の神や龍王 阿修羅たちは 常に天の花を降らして その仏…

法華経 現代語訳 40

「多くの僧侶たちよ。私はこのように沙弥であった時、数えることのできないほどの多くの衆生を教化した。私に従って教えを聞いた衆生は、最高の悟りを得るように導かれたのである。この多くの衆生は、今も声聞である者もいるが、私は常に最高の悟りを得るよ…

法華経 現代語訳 39

「仏が、天や人や大衆の中において、この教えを説かれた時、六百万億の千億倍の人々は、すべてのものへの執着を断ち切ったために、煩悩からの解放を得て、みな深く妙なる禅定やさまざまな神通力を得て、また貪欲から離れるための瞑想を得た。仏の第二、第三…

法華経 現代語訳 38

「その時、大通智勝如来は、あらゆる方角の梵天王をはじめ、十六王子の願いを受け、即時に、四諦(したい)と十二因縁(じゅうにいんねん)の教えを説いた。僧侶や婆羅門、もしは天、魔、梵天および他の世の人が説くことのできない教えである。つまり次の通…