大乗経典と論書の現代語訳と解説

経論を通して霊的真理を知る

2020-04-25から1日間の記事一覧

撰時抄 その12

弘法大師は、同じ延暦年中に唐に渡り、青竜寺の慧果に師事して真言宗を学んだ。帰国後、釈迦の説かれたすべての経典の優劣を判断して、第一に真言、第二に華厳、第三に法華と説いた。この大師は世間の人々も大変尊敬する人である。ただし、仏教における功績…

撰時抄 その11

真言宗という宗派は、上の二つに比べ物にならないくらい、大きな誤りのある宗派である。これからそれについて述べよう。 いわゆる中国唐の玄宗皇帝の時代に、善無畏三蔵、金剛智三蔵、不空三蔵は、『大日経』や『金剛頂経』や『蘇悉地経(そしつじきょう・い…