大乗経典と論書の現代語訳と解説

経論を通して霊的真理を知る

2022-03-15から1日間の記事一覧

『観心本尊抄』 7

『観心本尊抄』解説および現代語訳 7 問う。正法像法の二千余年の間は、四依の菩薩(しえのぼさつ・『涅槃経』に記されている仏のいない世で拠り所となる四種類の人物像)ならびに人師などは、他の仏たち、小乗、権大乗、『法華経』以前や『法華経』の迹門…

『観心本尊抄』 6

『観心本尊抄』解説および現代語訳 6 問う:まだ先にあげた論難について理解ができないが、どうなのか。 答える:『無量義経』に「まだ六波羅蜜(ろくはらみつ・大乗の修行者が行なう六つの修行項目)が成就されていなくても、六波羅蜜自体は自然と存在する…

『観心本尊抄』 5

『観心本尊抄』解説および現代語訳 5 問う:龍樹や天親などについてはどうか。 答える:これらの聖人は、知っていても説かなかった人たちである。あるいは、迹門の一部分だけを述べて、本門と観心は語らず、あるいは、語る相手はいても、時至っていなかった…