大乗経典と論書の現代語訳と解説

経論を通して霊的真理を知る

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

千手千眼観世音菩薩広大円満無礙大悲心陀羅尼経(前半のみ) その5

(注:ここまでは、観世音菩薩が仏に申し上げたり、また梵天に語ったりする流れであったが、ここからは、仏が弟子の阿難に語る形となる。そして文章の内容も、ここまでとは異なった説法の場を思わせる流れとなる。) 仏は阿難に次のように語られた。「もし国…

千手千眼観世音菩薩広大円満無礙大悲心陀羅尼経(前半のみ) その4

その時、観世音菩薩は梵天に次のように言った。「この呪を五遍読誦し、五色のひもをもって縄を作り、二十一遍呪して二十一の縄を結び付けて頭に掛けなさい。この陀羅尼は、大河の砂の数を九十九億倍した数の過去の諸仏の所説です。その諸仏はさまざまな修行…

千手千眼観世音菩薩広大円満無礙大悲心陀羅尼経(前半のみ) その3

観世音菩薩は、次のように詩偈をもって説いた。「私は、執金剛神、烏樞瑟摩明王(うすしまみょうおう)、軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)、鴦倶尸(おうぐし)、八部力士、賞迦羅(しょうぎゃら)を遣わし、常に陀羅尼の受持者を擁護しよう。また私は、摩…

千手千眼観世音菩薩広大円満無礙大悲心陀羅尼経(前半のみ) その2

また観世音菩薩は、仏に次のように申し上げた。「世尊よ。あらゆる人や天が大悲心呪を読誦し保つならば、十五種類の善い生を得ることができます。そして、十五種類の悪い死を受けません。その悪い死とは次の通りです。一つ、飢え苦しみによって死ぬことはな…

千手千眼観世音菩薩広大円満無礙大悲心陀羅尼経(前半のみ) その1

千手千眼観世音菩薩広大円満無礙大悲心陀羅尼経 唐西天竺沙門 伽梵達摩(がぼんだつま)訳 (注:『千手千眼観世音菩薩広大円満無礙大悲心陀羅尼経(せんじゅせんげんかんぜおんぼさつこうだいえんまんむげだいひしんだらにきょう)』は、「千手千眼観世音菩…

金光明最勝王経 大弁才天女品 第十五 (抜粋)

金光明最勝王経 大弁才天女品 第十五 (抜粋) 福徳に満ちた天女を敬い拝します。あなたはこの世の中において自在を得ています。私は今尊者を讃嘆します。すべて昔の仙人の語った通りになるでしょう。福徳は成就して心は安隱であり、聡明であられることは恐…