大乗経典と論書の現代語訳と解説

経論を通して霊的真理を知る

2021-01-01から1年間の記事一覧

法華玄義 現代語訳  06

『法華玄義』現代語訳 06 第一部 七番共解 序 七番共解の名称 五重玄義の通論(注:『法華経』に限らず、他の経典に共通する事柄を論述することであるが、五重玄義の対象が、『法華玄義』では『法華経』に限るので、結果的に通論も『法華経』に限られるこ…

法華玄義 現代語訳  05

『法華玄義』現代語訳 05 序章 五重玄義 (注:これから『法華玄義』の本文となるが、まず序章である。ここでは、五重玄義について簡潔に説明がなされている)。 釈名第一(しゃくみょう・経典の名称を解釈する) 弁体第二(べんたい・経典の教義について…

法華玄義 現代語訳  04

『法華玄義』現代語訳 04 4.譚玄本序(たんげんほんじょ) (注:これ以降、天台大師の二番目の「序」となる。最初の天台大師の「序」は、『妙法蓮華経』という題目についての論述であったが、今回の序は、この『法華経』で説かれる内容そのものについて…

法華玄義 現代語訳  03

『法華玄義』現代語訳 03 3.私序王 (注:天台大師の「序」の箇所に続いて、章安灌頂の二番目の「序」が続く。最初の灌頂の「序」は、この『法華玄義』を記述した経緯が記されていたが、ここに記される灌頂の「序」は、灌頂自身の悟りの体験から、『法華…

法華玄義 現代語訳  02

『法華玄義』現代語訳 02 2.序王 (注:ここからは、天台大師の序の箇所となる) この『妙法蓮華経』(=『法華経』)の「妙」とは、不可思議すなわち、人間の思考では理解することができない、という意味によって名付けられる。「法」とは、十界(じゅっ…

法華玄義 現代語訳  01

『法華玄義』現代語訳 01 天台大師智顗(ちぎ・538~598)講述 灌頂(かんじょう=章安灌頂・しょうあんかんじょう・561~632)筆記 1.法華私記縁起 私、灌頂がこの書を記すに至った経緯を述べる。 大いなる教えが東に伝えられて来た歴史にお…

一切如来金剛寿命陀羅尼経 現代語訳

仏説一切如来金剛寿命陀羅尼経 このように私は聞いた。 ある時、仏はガンジス川のほとりにおいて、多くの僧侶および偉大な菩薩と無量の天的存在と人と大衆と共におられた。 その時、世尊は毘沙門天らの四天王(毘沙門天・増長天・持国天・広目天)に向かって…